2026年スキャンツール補助金 申請方法・必要書類など徹底解説

【2026年】スキャンツール補助金(自動車整備事業向け)
申請方法・必要書類…徹底解説

2024年からのOBD検査義務化に伴い、自動車整備の現場では高精度な「スキャンツール」の導入が急務となっています。しかし、高額な機器の購入費用は事業所にとって悩ましい問題ではないでしょうか。

そこで活用したいのが、国が導入費用を支援する「スキャンツール補助金」です。令和7年度(2025年度)には2種類の予算枠が設けられており、一般スキャンツール向けの通常予算(補助率1/3・上限15万円、申請期間2026年1月30日終了済み)に加え、2026年5月22日には米国車対応スキャンツール購入を対象とした補正予算(補助率1/2・機器上限50万円)が発表されました(受付終了済み)。

本記事では、補助金の最新動向や対象となる条件をはじめ、具体的な申請手順から不採択を避けるポイントまでを解説します。

スキャンツール補助金の最新概要【2026年】

はじめにスキャンツール補助金について、最新動向を踏まえながら概要を整理しましょう。あわせて、「そもそもスキャンツールとは何か」についても解説します。

※2026年5月時点の情報です。今後変更になる可能性がございます。

スキャンツール補助金2026年最新概要をイメージできる画像

【2026年最新】スキャンツール補助金とは(概要・スケジュール・補助額)

自動車整備事業者を対象とした「スキャンツール補助金」は、国土交通省が管轄する制度です。自動ブレーキなどをはじめとする高度な整備技術への対応に向け、整備工場がスキャンツール(=外部故障診断装置)を導入する際の費用を支援するために制定されました。

スケジュール 申請期間:2026年5月29日(金)10:00 ~ 2026年6月30日(火)17:00(先着順 ※1)
※1 予算上限に達したため申請受付終了
補助対象 補助の対象者:自動車整備事業者 ※2
※2 電子制御装置整備の認証を受けていない事業者にあっては、今後認証を申請予定である者に限る。

補助率:対象経費の1/2
  • 米国車対応スキャンツールを購入する経費の一部を補助
    補助率:1/2、1事業場あたりの補助上限額:50万円
  • 米国車対応スキャンツール活用のための研修の受講費の一部を補助
    補助率:1/2、1事業場あたりの補助上限額:2万円
注意点 2026年2月14日以降にスキャンツール等を購入又は研修を受講した費用が補助対象になります。

自動車整備工場向け:OBD検査義務化への対応

2024年10月から順次開始されている「OBD検査」は、電子制御システムの故障診断を義務付けるものとなっています。OBD検査の実施にあたっては、検査システムへの登録に加え、規格に準拠したスキャンツールの用意が必要です。

ただし、すべての車両に対しOBD検査を実施するわけではなく、車検証の券面に「OBD検査対象車」の記載があり、なおかつ検査開始年月日に至っている車両が対象となります。対象車両については、特定DTC照会アプリで車両情報の入力・読み込みを行うと確認できます。

そもそもスキャンツールとは

スキャンツールは外部故障診断装置とも呼び、自動車への接続を通じて電子制御システムの作動・不具合を確認するものです。スキャンツールは大きく分けて汎用機と専用機の2種類に分類できます。


  • 汎用機
    複数の自動車メーカーの車種に対応可能な診断機です。特に、入庫車両が多い整備工場などに向いているといえます。一方、特定の機能面では専用機に劣るケースもあります。検査用スキャンツールとして認証を取得している汎用機は、特定DTC照会アプリとともに使うことで、ODB検査に使うことが出来ます。
  • 専用機
    特定の機能またはメーカーに特化したタイプです。
    • OBD検査専用機
      OBD検査を行うための専用機です。
    • 純正診断機
      自動車メーカーが自社車両専用に設計した診断機で、ECUの詳細データや制御機能にアクセスできる専用ツールです。一般的な汎用スキャンツールでは見られない深い診断・プログラミング・キャリブレーション機能を備えています。

扱う情報量や機能によって価格帯にはばらつきがあり、数万円程度のハンディタイプからPCベースの多機能スキャンツールまでさまざまなものが存在します。

OBD検査が義務付けられたことで、スキャンツールの重要性は増してきているといえるでしょう。スキャンツールを扱えるスキルが、今後の自動車整備には求められます。

スキャンツール補助金【2026年】の変更点

スキャンツールの補助金制度は、これまで自動車整備事業者の実態や現場のニーズに合わせて、継続的なアップデートが図られてきました。

令和7年度は「通常予算(一般スキャンツール向け・上限15万円・補助率1/3、申請終了済み)」と「補正予算(米国車対応スキャンツール限定・上限50万円・補助率1/2、申請終了済み)」の2本立てとなっています。

ここでは国土交通省の最新発表(2026年5月22日)を踏まえ、両制度の変更点と内容を解説します。

スキャンツール補助金2026年変更点をイメージできる画像

令和7年度通常予算:一般スキャンツール向け(申請受付は終了済み)

令和7年度通常予算分として、一般的な自動車整備事業者を対象にしたスキャンツール補助事業が先行して実施されました。申請期間はすでに終了していますが、今後の制度理解のために概要を掲載します。

  • 対象:一般スキャンツール(国交省補助対象機器一覧に記載のもの)
  • 補助率:1/3
  • 補助上限額(機器購入):15万円
  • 補助上限額(研修受講費):1万円
  • 合計上限:16万円
  • 申請期間:2025年11月25日(火)~2026年1月30日(金)※申請受付終了

令和7年度補正予算:米国車対応スキャンツール限定で大幅拡充が正式決定

2026年5月22日、国土交通省より令和7年度(2025年度)補正予算分のスキャンツール補助事業に関する公募が正式発表されました。ただし、この補正予算の対象は「米国車対応スキャンツール」の購入に限られます。OBD検査対応などの一般スキャンツールは、前述の通常予算(申請終了済み)が対象となりますのでご注意ください。

  • 対象:米国車対応スキャンツールの購入(限定)
  • 補助上限額(機器購入):最大50万円(通常予算の15万円から約3.3倍)
  • 補助上限額(研修受講費):最大2万円(通常予算の1万円から2倍)
  • 補助率:1/2(通常予算の1/3から大幅改善)
  • 合計:1事業場あたり最大52万円
  • 申請期間:2026年5月29日(金)10:00 ~ 2026年6月30日(火)17:00(先着順)
    ※申請受付終了

過去の変更点

スキャンツール補助金は、2013年から始まった比較的新しい制度です。法律の適用や補助対象の実態調査から、毎年更新されながら呼称や内容が変わってきた経緯があります。

公募年 呼称 補助対象
2013年 省エネ型ロジスティクス等推進事業費補助金(省エネ型陸上輸送実証事業(スキャンツールを活用した整備の高度化等推進事業) 自動車分解整備事業者
優良自動車整備事業者

補助率:1/3以内
1事業場あたりの機器補助上限額:10万円
2016年 [1]次世代型スキャンツール導入支援事業
[2]次世代型スキャンツールを活用した研修促進事業
[1]次世代型スキャンツール導入支援事業
自動車分解整備事業者
優良自動車整備事業者
補助率:1/3
1事業場あたりの機器補助上限額:10万円

[2]次世代型スキャンツール活用した研修促進事業
自動車整備振興会
自動車製作者または自動車製作者と自動車販売について委託契約を締結している者
補助率:1/2
1事業場あたりの研修補助上限額:10万円
2017年 トラック・船舶等の運輸部門における省エネルギー対策事業費補助金 自動車分解整備事業者
優良自動車整備事業者

補助率:1/3
1事業所あたり機器補助上限額:15万円
2022年 AI・IoT等を活用した更なる輸送効率化推進事業費補助金 自動車分解整備事業者
優良自動車整備事業者
電子制御装置を含む特定整備の認証を申請する者

補助率:1/3以内
1事業場あたりの機器補助上限額:15万円
2023年 ビッグデータを活用した効率的かつ適切な自動車整備による使用過程車の省エネ性能維持推進事業

先進安全自動車の整備環境の確保事業
電子制御装置の認証を受けている整備事業場
電子制御装置の認証を申請する整備事業場(追加の変更申請含む)

スキャンツール
補助率:1/3以内
1事業場あたりの機器補助上限額:15万円
2024年 令和6年度スキャンツール補助事業 自動車整備事業者
※認証未取得者は申請予定の者に限る

スキャンツール
補助率:1/3
1事業場あたりの機器補助上限額:15万円

スキャンツール活用のための研修の受講費補助率補助率:1/3以内
1事業場あたりの研修補助上限額:1万円
2025年
(2024年度補正予算)
令和6年度補正予算スキャンツール補助事業 自動車整備事業者
※認証未取得者は申請予定の者に限る

スキャンツール
補助率:1/3
1事業場あたりの機器補助上限額:15万円

スキャンツール活用のための研修の受講費補助率補助率:1/3
1事業場あたりの研修補助上限額:1万円
2025年 令和7年度スキャンツール補助事業 自動車整備事業者
※認証未取得者は申請予定の者に限る


スキャンツール
補助率:1/3
1事業場あたりの機器補助上限額:15万円

スキャンツール活用のための研修の受講費補助率補助率:1/3
1事業場あたりの研修補助上限額:1万円
2026年
(2025年度補正予算)
令和7年度補正予算スキャンツール補助事業 自動車整備事業者
※認証未取得者は申請予定の者に限る


スキャンツール
補助率:1/2
1事業場あたりの機器補助上限額:50万円

スキャンツール活用のための研修の受講費補助率補助率:1/2
1事業場あたりの研修補助上限額:2万円

スキャンツールの機能拡充に向けて

2024年からOBD検査が義務化されたことを受け、2026年(令和7年度補正予算)ではスキャンツール補助金が大幅に拡充されました。一方で、スキャンツール側でもOBD検査と情報システムとの高度な連携を進める必要があり、機能拡充スケジュール案が策定されています。

年度 標準仕様スキャンツール(汎用機) 純正スキャンツール その他
2025年 OBD情報提供の法令整備
基礎OBD情報の提供準備
整備困難事例調査
2026年 基礎OBD情報の提供開始
ユーザー認証システムの構築
自動車メーカーサーバーとの中継システムの構築
活用拡充策を一部地域に試験導入 (必要に応じ)純正スキャンツールの活用拡充策の運用状況等を踏まえ、法令で定める純正スキャンツール提供義務の指針について議論
2027年 基礎OBD情報の提供状況等を踏まえ、提供方法の改良・提供メーカーの拡充・高度OBD情報の提供準備 試験導入の結果を踏まえ活用拡充策を順次全国に展開
2029年 高度OBD情報の提供開始
各システムの維持・改良

出典:国土交通省 第31回自動車整備技術の高度化検討会 資料4 スキャンツールの機能拡充(「標準仕様のあり方WG」報告)

今後はこれら機能拡充に合わせた施策も補助金対象になる可能性があります。

スキャンツール補助金 申請方法の全手順

補助金を受領するまでの流れは以下のとおりです。一般的な補助金制度と異なり、1度の申請で交付申請と実績報告を同時に行います。

1.申請前の準備(はじめに)

まずは、交付規程に関する書類の内容確認を行います。「被害者保護増進補助金」のホームページでは、交付規程や公募要領の資料が公開されています。

また申請の流れを画像や表を使い、手続き方法と必要書類についてわかりやすく解説した申請の手引きにも目を通しておきましょう。

スキャンツール補助金を含む「被害者保護増進等事業費補助金」制度は、年度ごとに別の申請システムを使用します。申請はPCブラウザから入力するように作られており、スマートフォンやタブレットの使用は推奨されていません。申請システムの利用者登録が必須のため、登録手続きは済ませておきましょう。

2.事業実施

補助金の対象になるスキャンツールや講習は、国土交通省が選定したリストが公開されています。

上記のリストに掲載されている機器の購入、あるいは習熟のための研修受講のうち、いずれか一方、または両方の事業を実施します。事業を実施したのち、実際に発生した購入費用や受講費用の正確な金額を算定しておきましょう。

3.交付申請兼実績報告

事業の実施と費用の確定後、専用の申請システムを通じて補助金の申請手続きを行います。

まず、ホームページから規定フォーマットの「経費使用明細書(エクセルファイル)」をダウンロードし、必要事項を正確に入力します。システムへの入力・アップロードの際には、自動車特定整備事業者としての認証書をはじめ、さまざまな書類が必要です。

申請時に用意すべき主な必要書類は以下のとおりです。

  • 経費使用明細書(指定のエクセルファイル)
  • 認証書(自動車整備事業の認証を証明する書類)
  • 補助対象経費に係る請求書および領収書の写し
  • 補助対象機器の写真(搭載OS、メーカー名、型番号などが明確に判別できる画像)
  • 研修受講証明書および受講費用の領収書の写し など

4.補助金受領

提出した申請書類が事務局によって審査され、補助金の交付と金額が決定した場合、同じく申請システム上から補助金の請求手続きを行います。

請求の際は、補助金が振り込まれる口座情報の入力と、それを証明する書類の提出が必要です。事前に以下の項目や書類を手元に準備しておきましょう。

  • 振込先の口座名義人(カナ)
    法人は自社名義の法人口座、個人事業主は事業主本人名義の口座のみ
  • 金融機関名 / 支店名 / 預金種目
  • 口座番号のわかる書類:預金通帳または電子通帳

個人もスキャンツールの補助金対象になる?申請する際の注意点など

スキャンツール補助金は細かに要件が定められているため、「法人ではない個人事業主でも申請できるのだろうか」と疑問に持つ方もいるかもしれません。

結論、必要な条件を満たしていれば、個人事業主であっても補助金の対象です。ここでは、個人で申請する際の規定や、手続きを進めるうえで気をつけるべきポイントについて解説します。

スキャンツール補助金個人申請をイメージできる画像

個人事業主が申請する場合の規定と条件

個人事業主の取り扱いについては、補助金事務局が公開している「よくある質問」に明確な回答が掲載されています。

Q. 申請者は法人でなければいけないのでしょうか。
A. 申請者は法人に限らず、個人でも対象事業を経営する方であれば申請が可能です。

つまり、スキャンツール補助金制度は要件に合致する自動車整備工場(認証工場)を経営しているならば個人も対象です。上記以外にも多くの質問に具体的な回答がされており、直接問い合わせる前に確認しておくとよいでしょう。

出典:被害者保護増進補助金 よくある質問

補助金申請の注意点・落とし穴

個人事業主を含め幅広い事業者が利用できる制度ですが、ルールを誤認していると不採択になる場合があります。申請時に見落としやすい注意点を5つにまとめました。

  • 申請は独自のシステムから行う
    この補助金は独自の申請システムを使用するため、専用アカウントの登録が必要です。スマートフォンやタブレットでの操作は推奨されておらず、基本的にはPCのブラウザから入力作業を行います。
  • 対象は自動車整備事業者に限られる
    補助金の対象となるのは、「電子制御装置整備の認証」を受けている自動車整備事業者です。ただし、現時点で認証を取得していなくても、今後申請する予定が明確にある事業者であれば対象に含まれます。
  • 複数台導入時も「1事業場あたりの上限額」は変わらない
    1つの事業場にスキャンツールを複数台導入したり、複数の拠点へ導入したりすること自体は可能です。しかし、補助金は「事業場単位」で計算されるため、何台購入しても1事業場あたりの補助上限額(機器50万円・研修2万円)は変わりません。
  • 受付期間が早期に締め切られる可能性がある
    公募期間が決められていても、審査は先着順で行われます。全体の申請額が予算の上限に達した時点で、受付は締め切られてしまいます。書類に不備があると修正や再提出に時間がかかり、その間に予算枠が埋まってしまう恐れがあるため、正確な書類作成と早めの申請が大切です。
  • 優先採択される条件がある
    全体の申請額が予算を上回った場合、事務局側でどの事業者に交付するかを決める優先採択が行われます。このとき、「一級整備士在籍の証明書」を提出している事業者は審査で優先される仕組みになっています。
国交省が指定する「補助対象」の確認をイメージできる画像

国交省が指定する「補助対象」の確認

スキャンツール補助金の対象となる機器は、原則として「補助対象機器一覧」に記載されている製品に限られます。そのため、導入する機器をこのリストの中から選定することが第一の条件となります。対象機器の一覧表は随時更新されていくため、検討の際には必ず事務局が公開している最新のリストを参照しましょう。

また、本補助金ではスキャンツール一式だけでなく、構成部品単位での導入も対象に含まれます。すでに以下の3種類のうちいずれかの機器を所有している事業場であれば、不足している機器の追加購入のみで申請を行うことも可能です。

●通信インターフェース
●情報端末
●故障診断用のソフトウェア

※ソフトウエアアップデートのためのPC購入は補助対象外。

機器本体だけでなく、補助対象となる研修事業についても「補助対象研修一覧」という形でリストが公開されています。この一覧表に記載されていない研修を受講した場合は、補助金が交付されないため注意です。

購入期日と申請タイミングの条件

スキャンツール補助金の交付を受けるには、定められた対象期間内に機器の導入を完了させていることが条件です。令和7年度補正予算分では、令和8年(2026年)2月14日以降に購入または研修を受講した費用が補助対象となります。購入時期を規定の期間内に収めたうえで、支払いが行われたことを証明する領収書などの書類を手元に用意しておかなければなりません。

また、スキャンツールはメーカーによる定期的なモデルチェンジが行われる機材であり、申請手続きのタイミングによっては、すでに販売や製造が終了しているケースも想定されます。このように生産が終了した機器であっても、規定された期間内に注文および購入手続きが完了しているものであれば、要件を満たし補助の対象として扱われます。

申請に必要な書類と準備のポイント

補助金申請には12種類の書類が必要です。特に「経費使用明細書」は必ず規定通りの書式で作成しないと申請が採択されません。

番号 必要書類 対象者 注意ポイント
経費使用明細書 全事業者 必ず指定のエクセルファイルを使用。スキャンツールと研修ではファイルが異なる
認証書 自動車特定(分解)整備事業者を証する書面
自動車整備士である証明 ②の認証書を提出できない法人及び個人 整備士手帳、自動車整備士技能検定合格証の写し
現在事項全部証明書の写し ②の認証書を提出できない法人 発行後3ヶ月以内
住民票の写し、または自動車運転免許証の写し ②の認証書を提出できない個人 発行後3ヶ月以内
直近の給与明細や名刺等 法人で④に記載のない者、個人で申請者以外の③を提出する場合 整備士が事業所に所属することが確認できるもの
補助対象経費に係る請求書の写し スキャンツールを申請する場合 補助対象期間内に購入したもの
補助対象経費に係る領収書の写し
補助対象機器の写真 メーカー名や型番等がわかる状態。情報端末は指定OSの搭載が確認できるもの
研修受講証明書等 研修を申請する場合 上記スキャンツール活用のための研修
研修受講費の支払を証する書類(領収書)の写し
振込先口座情報がわかる書類 全申請者 法人は自社名義の法人口座、個人事業主は本人名義の口座のみ

参考:令和7年度被害者保護増進等事業費補助金 申請の手引き

優先採択を希望する場合には、上記の書類に加えて「一級整備士が在籍している証明書類」の提出が必要です。

不採択を避けるためのチェックリスト

申請が不採択になる場合、以下3つの理由が考えられます。

1.申請要件を満たしていない
2.書類作成のミス
3.公募期日に間に合わなかった

それぞれの具体例と一致していないかチェックしてみましょう。

1.申請要件との不一致

そもそも申請可能な要件を満たしておらず、補助金を交付できないケースです。

  • 補助対象外の事業者
    電子制御装置整備の認証を受けていない事業者は、補助金の対象外です。また、過去に国土交通省から補助金交付等の停止措置、あるいは指名停止措置を受けている事業者も申請できません。
  • 国土交通省が指定した一覧に入っていないツールの導入
    購入した機器が、事務局の公開する「補助対象機器一覧」に記載されていない場合、補助金は受けられません。
  • 過去に同じツール導入で補助金の交付を受けている
    スキャンツール補助金と目的や対象の近い他の制度で導入している場合、同一機器について補助金を申請する重複申請は禁止されています。

2.書類・手続の不備

スキャンツール補助金の審査ではツール導入の経費使用明細書が必要ですが、文章による事業計画書等は使用しません。しかし、提出書類には明確な書式規定が設けられており、入力内容に不備があると不採択の要因となります。

申請時の注意点をまとめた資料「よくある不備とポイントの解説」では以下の具体例の記載があります。

  • 日付の誤り
    「補助事業完了日」の日付を誤って入力するケースです。補助事業完了日とは「支払いが完了した日」を指しており、機器の発注日や納品日ではありません。
  • 金額の不一致
    申請ページに入力した金額と、各明細書に記載された金額が一致していないケースです。これらの数値が経費使用明細書の金額と1円でも合致していなければ、補助金は交付されません。
  • 口座名義人の不一致
    補助金の振込先として入力した口座名義人と、実際の預金通帳に記載された名義のカナが一致していないケースです。前方30文字まで「完全一致」している必要があります。

3.期日規定と予算上限

以下2つのいずれかに該当すると不採択となります。

  • 補助対象期間外の機器導入
    令和7年度補正予算分では令和8年2月14日以降の購入又は研修を受講が対象期間です。この指定された対象期間外にスキャンツールを注文・購入した場合、要件を満たさず補助金は交付されません。
  • 先着順による早期締切
    スキャンツール補助金には予算の総額が設定されています。審査は先着順で行われるため、交付の決定金額が予算上限に達した時点で受付は締め切られます。予算超過後の申請は一切受理されないため、迅速に手続きを行いましょう。

ボッシュが提案する最適な機器選定

ボッシュ株式会社ではOBD車検の検査用スキャンツールに認定された機器「KTS 560」および「KTS 590」を提供しています。この機器は診断ソフトウェアESI[tronic]の使用に最適な設計であり、世界150ブランド 13万車種以上に対応しています。

スキャンツール選定の3つのポイント

スキャンツール選定の4つのポイント

スキャンツールを選ぶ際は、以下のポイントを意識しながら比較・検討しましょう。

●自社の業務スタイルとマッチしているか
国産・輸入車を問わず幅広く対応したい場合は汎用機、特定のメーカーに特化したい場合は純正診断機が必要です。

●自動車メーカーとの協力体制の基に開発されている診断ソフトウェアであるか
ESI[tronic]は国産、輸入車ともに各自動車メーカーから提供された車両の情報及び、長年カーメーカーの純正診断機に携わってきたボッシュの知見を基に開発・作成された診断プログラムです。

●サポート体制の充実度
トラブル時などの問い合わせができる窓口の有無を確認しましょう。

●コスト面
初めて導入する・小規模工場で導入するといったケースでは、導入しやすい価格かつサポート体制が充実したものがおすすめです。一方、ディーラーと同等の整備を実現したい場合は、高精度のモデルも選択肢の一つです。

次世代のセキュリティに対応した「KTS 560 / 590」

ボッシュ株式会社の「KTS 560/590」は、強力かつ安定したBluetooth®接続を搭載しているスキャンツールです。最新の通信規格に対応しており、現在のみならず将来の技術もカバーできるため、長期的な整備のパートナーとして導入いただけます。

車両通信はもちろん、電圧や抵抗、電流の測定がスピーディかつ簡単な点も魅力の一つです。KTS 590には車両通信機能に加えて2チャンネルのオシロスコープ機能が搭載されており、ESI[tronic]と連携して電圧波形をリアルタイムに表示し、取得した波形の観測および解析を行うことが可能です。

ESI[tronic]は、セキュアゲートウェイを含む最新世代の車両アーキテクチャに対応し、OEMが定める認証プロセスに基づいた正規診断アクセスを提供します。

車両メーカーやモデルにより認証要件や利用可能な診断機能は異なりますが、幅広い車両に対して診断およびサービス機能をサポートします。

なお、KTS 560/590は2024年6月にOBD車検の検査用スキャンツールとして認定を受けました*。*USB有線接続のみ

OBD周りの整備に課題を感じている方にも安心してお使いいただけるモデルです。

KTSは補助金の対象であり、ボッシュが行っているシステムトレーニングも補助の対象となっています。トレーニングの詳細については、下記のページをご覧ください。
ボッシュサービストレーニングトレーニングソリューション

高度な診断を可能にするソフトウェア ESI[tronic]

KTS 560/590 は診断ソフトウェア ESI[tronic] の使用に最適な機器です。ESI[tronic] からは「SDA(セキュア・ダイアグノシス・アクセス)」という、自動車のセキュリティで保護された診断機能を実行できる機能が搭載されました。

自動車へのサイバー攻撃防止のため、国連規則や日本国内法ではセキュリティシステムの搭載を推進しており、自動車メーカーも独自のセキュリティを導入しています。

SDAは、各自動車メーカーのセキュリティアクセス権を一元管理し、保護された範囲の診断や検査を実行可能にする機能です。この機能の導入により、一般の自動車整備工場が複雑な個別契約を取り交わさず、管理されたアクセス権を使い、多様な車種を包括的に扱えるようになります。

まとめ

令和7年度のスキャンツール補助金は、2種類の予算枠で構成されていました。

① 令和7年度通常予算(申請受付終了):一般スキャンツール対象・補助率1/3・上限15万円。申請受付は令和8年1月30日に終了済み。

② 令和7年度補正予算(申請受付終了):米国車対応スキャンツール購入限定・補助率1/2・機器上限50万円・研修上限2万円(合計最大52万円)。自動車の電子制御化が進む中、米国車対応機器の導入を検討している整備事業者にとって重い設備投資の負担を大きく和らげる絶好の機会です。

本補正予算の審査は先着順で行われます。全体の申請額が予算上限に達すると早期に受付が終了してしまうため今後も注意が必要です。